天然素材のお店「エフェ」スペシャルイベント
2023年4月16日(日)13:30-16:00に昭和天皇記念館副館長の梶田明宏先生によるスペシャルトークイベントが行われました。地元の歴史愛好家を中心に十数名の参加者とともに、英国王室と日本の皇室との関わり合いをお聞きすることができました。
今回はその中で印象に残ったエピソードおよび雑感をまとめてみました。
【昭和天皇の微笑みの理由は?】
皆さん、↓の写真をご覧になったことはございますか?昭和天皇が皇太子時代、欧州訪問されたときの、英国のパレードでの1コマです。昭和天皇の左隣にいらっしゃるのは、当時英国の王太子だったエドワード8世、のちのウィンザー公です。
(皇太子時代の昭和天皇(中)および王太子時代のエドワード8世(右))
【答え】実はこの場面は、ロンドン市の歓迎式典が終ってバッキンガム宮殿へ向うところで、軍楽隊が「君が代」を演奏しているところです。エドワード8世は口を閉じているように見えますが、実は密かに「君が代」のメロディーに合わせて口笛を吹いていたのです。それで、昭和天皇は思わず微笑んでしまったわけです。長年続いた日英同盟があり、英国と日本は密接な関係でしたが、英国王太子が口笛を吹けるほど、日本の国家を覚えていてくださったのは日本人として非常に光栄なことだと思います。また、青年時代の昭和天皇の笑顔が今までみたお写真の中、ひときわ柔らかく印象的でした。
【王冠をかけた恋:エドワード8世】
しかし、パレードといえば正式な行事です。そこで口笛を吹ける人もすごいなと思っていたところ、案の定、エドワード8世が只物ではないことがすぐわかりました。梶田先生より説明がありましたが、エドワード8世は、離婚経験のあるアメリカ人女性と結婚するために王位を退位してしまった王様だったのです。「王冠をかけた恋」というキャッチフレーズがついてまわる方です。映画や小説などにもよく使われていますので、皆さんも聞いたことはある方は多いのではないでしょうか。
(昭和記念館副館長の梶田先生)
【雑感】梶田先生もおっしゃっていましたが、エドワード8世は儀式張ったことが嫌いで、自由を愛するタイプだったようです。だからこそ、青年時代に公式行事で口笛吹いちゃっているわけです。その後、人妻との恋愛を経て退位していくわけですが、王太子時代からも一貫して自由人だったのが妙に腑に落ちました。また、エドワード8世が退位して、弟のジョージ6世が即位するわけですが、そうでなければその娘エリザベス2世は即位しなかったことになります。「女王陛下のxxx」というタイトルは映画やコミックに多くありますが、エリザベス2世が即位していなかったら、こうしたタイトルもなかったかもしれません。
【現在の英国王室と日本の皇室の関係を象徴するのは…】
なんといっても、今上陛下である徳仁様、および皇后の雅子様がイギリスの誇る名門大学のオックスフォードの卒業生であることが英国と日本の長きにわたる友好な関係を象徴しているように思えます。梶田先生は、徳仁様および雅子様のイラストが著名な卒業生としてオックスフォード大学側からも紹介されている画像を見せてくださいました。
【雑感】実は、僕は英国に行ったことがありません。ただ、今回、梶田先生が見せてくださった皇太子時代に留学した今上陛下のお写真がとてもナチュラルに見えました。異国ではありますが、素になれるお国柄なのかもしれません。(まったく関係ありませんが、ゴルフの全英オープンではなるべく自然な状態でゴルフコースを管理しているため、ラフに打ってしまうと大変な目に合うと某プロが言っていたことを思い出しました。)
また、今上陛下がオックスフォード時代の思い出を書いた『テムズとともに』https://corp.kinokuniya.co.jp/press-20230412/
もちょうど先日新装復刊されたようです。僕もこれから読んでみたいと思っています。
天然素材の店「エフェ」(山梨県北杜市)では、不定期ではありますが各種イベントを開催しております。詳細はホームページに掲載しておりますので、ご興味のあるトピックのイベントの際にはぜひともご参加いただけますようお願い申し上げます。
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【ライター紹介】
山羊の梅吉です。
北杜市のセレクトショップの「エフェ」にペット店員として勤務しています。
母の「おせんさん」と妹の「もも」といっしょにエフェさんの一角で暮しています。
よってけし!
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